GM | さて、君達は、内戦寸前の故郷のカレンをでて旅を続けている。
この時代は、戦争があちこちで起こっていて、隣のシャイラースでも内戦がおこり、アレ テイア帝国でも内戦が起こった。 アレテイア帝国のほうは、去年、皇帝ルキウスを異母弟二人 が放逐して、レオーン、コンスティノスの二帝時代になっている。 |
シュード | その二人の仲はわるいのか? |
GM | 小康状態だね。 |
アセチル | まったくおろかな人々ね。くすっ。 |
トラン | そんなことを言ってはいけませんよ。 |
コリン | 私達のような冒険者が稼ぎ時ということで。 |
アセチル | なんか真面目なことを言っているわね。どうしたの? |
GM | その内戦のドサクサで、一つ国が滅ぼされた。北周り街道沿いにあってカレンの隣に あったダムナト王国というのだけど、地域知識で判定してくれるかな。 |
トラン | 0成功です。 |
GM | その国は非常に古い、エディネ王国の時代頃からあったと言われていることを知って いる。 |
シュード | 文献が消えているという感じなのか。 |
GM | そういったことを頭に入れておいて欲しい。そして君達がいまいるところは、アルソ フィアだ。ほとんどの神殿の総本山はここにあって、法術使い達があつまる知恵の塔もこ こにある。 |
アセチル | どうしてここにきたのかしら。 |
トラン | 人探しでしょう。親友をさがしているのです。 |
GM | 勉強しにきたのかもしれないし、ダーニャの神殿にお参りに来たのかも知れない。 |
アセチル | そうね、法術の勉強にきたのね。 |
トラン | ここまで来たからには当然お参りします。 |
コリン | 遊びに来たのかも知れないよ。 |
アセチル | オマケよあなたは。 |
シュード | この三人だけだと危険すぎるのでほっておけない。 |
GM | 君達がアルソフィアにいる理由は分かった。君達は150CPのキャラクターなので、 もうかなり高名な冒険者だということを自覚してほしい。 |
アセチル | 確かに14歳の女の子が150CPだと高名よね。 |
GM | 「トランさんてば苦労しているのね、なんて可愛そうなトランさん。」(そっと涙をぬ ぐう) |
シュード | そういう風に有名なのか。 |
トラン | これも神から与えられた試練です。 |
アセチル | まったくね。 |
GM | で、アルソフィアに入って一週間位たっているよ。お参りも済ませてあるだろう。 |
アセチル | 図書館にこもっているわ。一日5冊くらい読めるわね。 |
シュード | カーシアの神殿あたりにお参りにいっておこう。 |
GM | それでダーニャの神殿から、トランさんにお使いが来るんだけど。「申し訳ありませ んが、ぜひともお力をお借りしたいことがあるのです。神殿まで来ていただけないでしょ うか。」 |
トラン | 総本山ですよ。誰が呼んでいるか知らないけど、当然行くに決まっているじゃな いですか。 |
アセチル | 何か悪いことしたのかな、あの双子がと思いながら… |
トラン | (笑)「はぁ。」ため息。 |
アセチル | そのトランを見ながら、「私はどうしたらいいの?」と聞くわ。 |
トラン | 留守番をしていてくださいね。変な人が来ても戸をあけてはいけませんよ。 |
シュード | 俺が見張っているから。 |
コリン | お姉ちゃん、お姉ちゃん。一緒に買ってきた蛙の黒焼きを食べない? |
アセチル | 呪文詠唱。とりあえず、「飛ぶ剣」。 |
コリン | えー。おいしいのに。 |
トラン | …任せました。 |
シュード | …仕方ない。 |
GM | で、神殿につたんだけど、出迎えたのはダーニャの神官だけでなくて、知恵の塔やデ ィアンまで含めて他の神殿の神官たちも一緒。評議会のメンバーがほぼ全員集合している。 |
トラン | なんかいやですね。全員集合ですか。何事が起きたんでしょう。 |
アセチル | 師匠は、この後どのくらいお小言を食らうんだろうと思っているのね。 |
トラン | あの双子が何か…。とは聞きませんが。 |
GM | 「貴方がトランさんですね。」とダーニャの神殿の方が話し掛ける。「あなた方は4人 で組んで冒険者をしていらっしゃるという話ですが、報酬を払えば危険な仕事も引き受け てくださるのでしょうか。」 |
トラン | 出来れば危険には巻き込まれたくないのですが。 |
アセチル | 正直だわ。 |
GM | 不幸持ちが特異点つれていて何を言うか。 |
トラン | しかし、神殿の方の言うことですから、話はお聞きします。 |
GM | 「ダムナト王国が滅んだのは、お聞きになってるでしょうか。実は、ダムナト王国に
は姫君が二人いたのですが、お二人とも現在行方不明になっています。ダムナト王国は長
子相続なので、姫ですけども王位継承権があります。アレテイア帝国の手に落ちていない
ことはわかっているのですが、安否は定かではありません。
長女のアウリア様に関しては情報が無いのですが、次女のメリアナ様の乳兄弟のラーリアと いう女性がアルソフィアに逃げてまいりまして、ただ、命からがら逃げてきたので思い傷 をおって今神殿で治療を受けている状態です。 それで、彼女が言うには、王国の宝だけはアレテイアの手に渡してはならないというこ とで、宝をアレテイアの手に渡すくらいでしたら、神殿で封印していただきたいと、言う ことです。 ということで、我々の依頼として、あなた方にダムナト王国の宝を回収してきていただ きたい。」 |
トラン | 場所とか、宝の形状とかは教えていただけるのでしょうか。 |
GM | 宝は玉璽、剣、オーブの3つ。詳しい形状は、ラーリアさんは見たことが無いので判
らないそうだ。王族の一部の人間しか見られなかったらしい。
場所は、ダムナト王国の都は正六角形になっていて、その中心に塔が立っていてその下 に王宮があって、街があってという風になっているんだけど、その中心の塔に収められて いるということだ。 隠し扉の奥に隠されているはずだそうだ。ただし、時間を置けばアレテイア帝国が気づ くでしょう。と。 |
トラン | そこには、アレテイア兵が充満中と。 |
GM | 占領中だね。占領中といっても現在は戒厳令下にあるわけではないので、不審なこと をしなければ問題は無いと思われる。 |
シュード | 問題は塔に入ってからだな。 |
GM | 塔に入るまでだけど。 |
トラン | 抜け道を教えてもらえるものだと思っていました。 |
GM | (笑)城壁の中は全部町になっているわけではなくて、森になっているところもある のだが、その中の西の森の中に池があって、そのほとりに東屋が建っている。その東屋に 隠し通路の入り口があるということだが、城の中に入る通路なので、当然仕掛けがしてあ る。 |
アセチル | ダンジョンかしら。 |
シュード | 普通、脱出路はダンジョンにしないだろ。 |
GM | ラーリアさんは、そこから脱出したわけではないので中がどんな風になっているかは
判らないそうだ。
で、「引き受けていただけるでしょうか。引き受けていただければ当然報酬はお支払いいた します。」 |
アセチル | 引き受けたの? |
トラン | いえ、考えさせてください。 |
シュード | この二人を連れて行くのが大変だが、連れていく。 |
アセチル | 本を三冊せおっていくわ。読みながら。 |
コリン | 蛙の串焼きを食べながら。 |
シュード | 取り上げて捨てるぞ。 |
コリン | あ。あとでまた買ってよ。 |
アセチル | 自分で買いなさい。 |
トラン | ふぅ(溜息)。やっぱり「不幸」だなぁ。 |
シュード | そうだな。 |
シュード | さてと、どうするか。 |
アセチル | ずいぶんと面倒な話ね。 |
トラン | 私としては、出来るだけあなた達を危険に巻き込みたくないのです。 |
GM | 嘘つき(笑) |
シュード | 巻き込みたくはないと思ってはいても、巻き込むんだろ、不幸だから。 |
コリン | 私に「特異点」もあるしね。 |
アセチル | お姫様の年齢はいくつなのかしら。 |
GM | 長女アウリアが18歳、次女メリアナが16歳。 |
シュード | 報酬は? |
アセチル | (ボソッと)禁呪一つ。 |
GM | 禁呪はないよ。一人頭、3000G。あと、パワーストーン、この世界パワーストーンは 使い捨てなんだけど、その代わり点数は高目で、10点の奴を一つ。 |
シュード | 成功報酬なのか? |
GM | その中から前払い。一人頭1000G。 |
シュード | 旅費だけで500G、逃げるときにも費用がいるか。 |
GM | 行きはトリスケリオンまでは神殿が船を出すよ。そこから街道を行くのが一番近いね。 |
シュード | 一人頭1000Gの前払いで、魔晶石1個か。妥当だな。 |
GM | 本当は魔法の剣くらい出したかっただけど、データを作れなかった。 |
シュード | 大丈夫、折れければ魔法の剣になる。 |
トラン | 折れない剣て、夢なんですよ。 |
アセチル | 結局受けるのね。 |
トラン | 私としては、神殿からの依頼ですからねぇ。 |
GM | そうだね、ダーニャの神官がずっと話をしていたんだけど、「“陽天位”からの依頼でも あります。」と言っているよ。 |
(陽天位というのは賢者の長で、神様並に尊敬される人です。) | |
アセチル | それは脅迫なのかしら。 |
シュード | それは、頭を軽く小突くくらいにしておこう。 |
GM | 「脅迫だと受け取って下さってもかまいません。ですが、あなた方にしか頼める人が 居ないのです。」 |
シュード | 信頼されているのか。 |
アセチル | すごいわ。 |
シュード | 受けざるをえないな。 |
トラン | そこまで言われてはしょうがないですね。 |
アセチル | 結局受けるんでしょ。 |
トラン | まぁ、いつものことですからね。 |
コリン | 面白そうだし。 |
アセチル | そういうことを言っていると死ぬわよ。じゃあ、前金1000Gよね、それを渡し てもらえるかしら。 |
トラン | トリスケリオンまで船でどれくらいかかるんですか? |
GM | 10日ほど。 |
シュード | トリスケリオンまでは、タダなんだな。 |