勢いです。ハイ。
上司×峰です。
責任は持てません。(駄目じゃん)書いているとき寝ていなかったので。
結局、ラブラブです。(境井的にとても珍しい)
薄暗くなった廊下の片隅で上司を見つけた時は少々ぎくりとした。まさか、こんな時間に残っているとは思わなかったのだ。
時間的には夜中の12時を少々回った位。もう少し仕事が長引いてしまえば、帰らずオフィスに泊まってしまうところだが、何とか片付いたので帰り支度をしたところだった。
何より明日は久々の完全休養日なのだ。同居人がなにも問題を起こしていなければ、だが。
「いらっしゃったのですか?」
驚きを完全に隠した声で峰がそう言うと、上司は、笑いを含んだ声で
「お前を待っていたんだがね。」
と返した。
「はぁ。」
峰が納得がいかないといった顔をしたのを見て、
「市軍との折衝会議が長引いた。」
と不機嫌そうに言った。
「お前を待っていたと言ったんだから、もう少し嬉しそうな顔をしたらどうだ?」
「ウロボロスに問題が生じましたか?」
峰の答えに、上司は肩をすくめて見せた。
「ウロボロスは好調だよ、大尉。そうじゃなくて、峰を待っていたんだがね。」
つと、上司の手が伸びて峰の耳をなぞった。一瞬、峰は身を縮こませた。
「耳の後ろ、弱いな。」
そのまま、自分の方へ抱き寄せて、耳の後ろに舌を這わせる。
「んっ。」
←ぽちっとな
思わず峰の口から声が漏れる。首筋に唇が這ってきたのを感じて、峰は声を荒げた。
「止めてください!こんなとこで!」
上司は、さして動揺もせず、峰を抱きしめた格好で
「こんなところでなければいいんだね。」
と言った。
「そうじゃなくて。」
「私のオフィスでいいかな。それともマンションまで帰るか。」
峰の抗議をまったく聞いていない風情で、上司は、ひょいと峰を抱き上げると
「明日休みだしね。」
といって、エレベーターの方へ歩き出した。こうなってしまうと、どんな抗議をしても無駄なことは分かりきっている。
「あの、降ろしてください。」
峰は妥協案を出したが、上司は無視をする。人が見たらどう思うか。
「大丈夫、落っことしたりしないから。」
上司は、峰の懸念と全然関係ないことを言いながら、器用にエレベーターのボタンを押した。
エレベーターの天井裏についている監視カメラのことを思って、峰は明日絶対にデータを改ざんしてやると思った。